高耶がいま、何を考えているのか。
高耶自身が口を開かずとも、眼をみていればすぐに解る。
状況を説明する隊士の顔、手にした書類、意見を言う兵頭と、次々に視線が移る。
頭の中で着々と段取りが決まっていくのが、手に取るように感じ取れるのだ。
人選で迷っているらしく、待機中の隊士達のほうへ視線を滑らせるが、目ぼしい者がいないらしい。
ならば十数秒後に名前を呼ばれるのは自分だろう。
ずっと無言だった高耶が初めて何かを言った。
意見しようとする兵頭を制して、直江の方を向く。
迷いの無い、まっすぐな視線。
それだけで、この作戦がうまくいくとわかる。
「橘」
思った通り。
直江は姿勢を正して、返事をした。
高耶自身が口を開かずとも、眼をみていればすぐに解る。
状況を説明する隊士の顔、手にした書類、意見を言う兵頭と、次々に視線が移る。
頭の中で着々と段取りが決まっていくのが、手に取るように感じ取れるのだ。
人選で迷っているらしく、待機中の隊士達のほうへ視線を滑らせるが、目ぼしい者がいないらしい。
ならば十数秒後に名前を呼ばれるのは自分だろう。
ずっと無言だった高耶が初めて何かを言った。
意見しようとする兵頭を制して、直江の方を向く。
迷いの無い、まっすぐな視線。
それだけで、この作戦がうまくいくとわかる。
「橘」
思った通り。
直江は姿勢を正して、返事をした。
PR